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キリガヤ(神奈川県逗子市) 桐ヶ谷覚社長

2009年9月10日

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実験1回に付き300万円。「また車1台燃やしてしまった・・」

キリガヤ(神奈川県逗子市) 

桐ヶ谷覚社長

現在売上20億円事業に成長

私が先代からキリガヤの経営を引き継いだのが、平成4年、43歳の時でした。それまでもプレカット工場の開設(平成元年)、ドイツのシステムキッチン「ベッカーマン」のショールームをオープンするなど(平成3年)、従来の材木屋の考え方に縛られない改革を実行してきました。

当社のグループ会社であるチャネルオリジナル(本社・神奈川県横浜市)で販売している、木製外壁材「ウイルウォール」もその一つです。開発に取り掛かったのは、平成9年の秋でした。前の年に、ウッドデッキパネルの製造販売を開始したのですが、その時、アメリカワシントン州にある不燃木材大手、ケミコ社へ視察に行ったのです。アメリカの住宅において木材はウッドデッキパネルの用途ではなく、屋根材にとしての利用がほとんどでした。しかし火事の恐れがあるため、それらの木材を難燃処理していたのです。その技術を日本でもウッドデッキ以外で使えないかと視察をしながら思っていたのです。

開発意欲がフツフツとわいてきた頃でしたが、従来の事業が決して良い状況ではありませんでした。その一つがプレカット事業です。不況の影響もあり地域工務店からの依頼は減少。やむなく平成8年にプレカット工場を閉鎖したのです。こんなこともあったせいか、不燃木材の開発について棚上げになってしまったのです。そんなある日、建材商社仲間の社長から「長野に月間1200件以上の名簿を集めているという話題のモデルハウスがあるから見学に行かないか?」と誘いを受けたのです。

その物件は窪田建設さんが施工した住宅で、木製の外壁材を使用していたのです。それを見た瞬間、衝撃を受けたのを今でも覚えています。その佇まいには雰囲気があり、木を長年扱ってきた私でも驚かされるほどすばらしい風合いでした。 しかしそこのエリアは防火関係なく施工ができる為、木材を外壁に使用することができたのですが、神奈川も含めて他のエリアではそうはいかない。防火認定を取得しなければならなかったのです。 ですが、防火認定を取得するには相当なコストが必要です。プレカット工場の失敗もあり、躊躇していたのですが、あの物件を見て吹っ切れました。
 「これは私がやるしかない」

それからというもの苦難の連続でした。

防火認定を取得する為に、材料試験と構造体試験両方で一定の数字を出さなければなりません。材料試験は22センチ角の板に6分間バーナーを当て、3分間電熱ヒーターを当てた後、30秒以内に火種が消えればOK。それを7体中5体成功すれば合格とものです。

一方、構造体試験は1回の試験で300万円近くのコストが必要です。アメリカのケミコ社へ何度も足を運び、日本仕様に技術改良を加えて何度もトライしました。
失敗するたびに「また車1台燃やしてしまった」と社員たちには冗談を飛ばしていましたが、内心悔しさで一杯でした。結果、半年以上の時間を要し、何とか認定取得に漕ぎ着けたのです。それが「ウイルウォール」の始まりです。

この続きは工務店新聞9月10日号をご覧ください。

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