シリーズ 【二代目の苦悩】
先代は、営業の神様。同じ土俵では勝負しない
明和地所(千葉県浦安市)今泉太爾社長(32)
わずか30歳で二代目として後を継ぎ、不動産事業だけでなく建築事業までビジネス展開を拡大しつつある老舗不動産会社がある。明和地所(千葉県浦安市)の今泉太爾社長がその人だ。バリバリの不動産会社だった同社に建築という概念を持ち込んで、先代との衝突はなかったのだろうか。
わずか30歳で社長に就任
先代の理解もありスムーズに承継
明和地所は、東京ディズニーランドのある浦安市に本社を構える創業30年の老舗不動産会社。現社長である今泉太爾社長の父である、今泉浩一氏(現取締役会長)が一代で築き上げた会社だ。浦安市内に5店舗の仲介店舗を展開し、市内の不動産売買件数のシェアは34%と市内の不動産業者では断トツの実績を残してきた。
「先代は、営業の神様。なんでも自分でできるタイプの人間です」と今泉社長が評するようにまさに創業オーナータイプ。
こういったスーパーマンのような創業者がいる場合の事業承継は、跡取りとの衝突が絶えないが、同社の場合は非常にスムーズに承継が進んだといえる。
「とにかく私のやることに、『とりあえずやってみなさい』と言ってくれました。あれこれ口を出さずに、まずはトライをさせてくれた事を感謝していますね」
先代の寛大さがスムーズな承継ができた要因の一つと今泉社長は分析しているが、実は先代があまり口を出さない理由がある。それは先代の専門分野以外の部門で力を発揮したため。つまり先代とは違う事業の柱を社長として確立するということに徹底したからだ。
「浦安市で30%以上のシェアを獲ってきた会長の営業力は、誰も真似できません。私なんか足元にも及ばないでしょう。それと同じ分野で勝負しては、衝突が起きてしまうのは当たり前でしょう。私は、先代が不得意というか、あまりやってこなかった分野でひとつの柱を立てることで、会社としても幅が広がると考えたのです」
この続きは工務店新聞新聞8月25日号をご覧ください。
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