
三協建設(埼玉県飯能市)
村里泰由社長(58)
「住宅産業は地場産業。地元の山が活性化しなければ、地域の発展はない」
【川上から川下までの業者で連携しトレーサビリティを実践】
「BOXY キゴコチのいい家」で、平成20年度超長期住宅先導的モデル事業に採択されたのが、三協建設(埼玉県飯能市)村里泰由社長だ。評価されたポイントは、地元西川材のトレーサビリティシステム構築と地産地消の取り組みだ。
「住宅産業は地場産業」という考えのもと、地域の工務店が地域のために山側と協力して何をすべきなのか。その手本となるような同社の取り組みを紹介する。
山側が食っていける仕組み、西川材の価値を高める仕掛けが必要だ。
埼玉県西部の山間に、人口約8万人の小さな街がある。埼玉県飯能市。市内の土地の75%が山林で、その山々から伐採された木は、高品質なブランド材「西川材」として、古くから地元はもとより全国で重宝されてきた。
しかし、近年は西川材とはいえ、決して楽な状況ではない。そもそも飯能市周辺の木材所有者は兼業林業家が大半で、「売ってくれ」と言われれば「売る」という姿勢のところが多い。したがって黙っていても需要がある時代ではない現在では、山にお金がなかなか戻らない。したがって手入れも行き届かず、下草はそのまま、枝打ちもままならない山もあるという。まさに悪循環だ。
そんな状況の打開するためにかつて「地元の山の活性化なくして、この街の発展はない」と、飯能市議会で声高に主張し続けていたある市議がいた。それこそが今回の主役、三協建設(埼玉県飯能市)村里泰由社長だ。
同社長は、工務店経営を行う傍ら、飯能市市議会議員を3期12年務めた人物だ。議員活動のなかで様々な打開策を行っていたが、「市議会の中で主張するよりも、自らで行動を起こそう」と思い立ち、数年前に議員活動を辞め工務店の経営者として立場で地元の山の活性化に取り組んでいる。
「山にお金が戻る、山が林業だけで食っていけるように仕組みを作る必要があった。そのためには山側の意識を変え、積極的に西川材の価値を高める努力が必要だ」
そこで同氏が目を付けたのが、トレーサビリティ。
「2007年頃、飯能市建設業協会の会長もさせていただいている関係で、森林総合研究所さんからお声がかかりました。“いっしょに西川材の価値を高めるためにトレーサビリティの仕組みを作らないか”と。」(村里社長)
そこで2007年に「西川材トレーサビリティ推進協議会」立ち上げたのだ。
この続きは工務店新聞8月10日号をご覧ください。
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