「支店独立採算制」導入で5期連続無借金経営
岩手県持ち家着工数4年連続1位
シリウス(岩手県盛岡市)
2008年度で200棟の完工、岩手県内持ち家住宅着工棟数4年連続1位。売上33億円、経常利益約8000万円、5期連続無借金経営...。
うらやましい限りの数字を残しているのが、シリウス(岩手県盛岡市)の佐藤幸夫社長だ。同社がここまでの好成績を残せた理由は、佐藤社長が編み出した独特の社員モチベーションアップ法にある。
"支店長は社長" 大胆権限委譲でモチベーションアップ
総務部門でも予定利益額を設定
「支店(部門)ごとの独立採算制の導入」。同社の社員意識改革を一気に推し進め、モチベーションアップに繋がった秘策がそれだ。
具体的な仕組みはこうだ。現在8店舗の支店があるが、各支店には支店長と営業・工務スタッフ・事務を入れて5〜6人で1チームとし、独立採算制を採用している。まず期初に支店ごと予算組みを行い、予定利益金額を申告する。それを実行するための営業活動計画を立案。営業に関して本社からの条件は、「必ず1年間に6回の見学会を開催すること」程度だ。
最終的に予定利益金額を上回った場合の"ごほうび"は、上回った額の半分を支店に還元する。還元された利益は支店長の裁量でスタッフに配分する。配分に関するルールは「店長の取り分が20〜40%以内であればいい」ということだけ。スタッフへの分配率については、社長の承認も必要なく支店長の判断で決定することができる。そのほか、人事に関しても各支店からの声を反映させている。新規採用を希望する支店があれば、本社に申請。さすがに最終的に採用するか否かの決定権は社長にあるが、希望は受け付けている。
一方、達成しなかった場合のペナルティもある。2期連続で赤字決算を出した支店の支店長は降格となる。まさに支店が"会社"で支店長が"社長"であるほどの権限委譲だ。
営業部門だけでなく管理部門でも同システムを導入。といっても経理・事務部門に営業をさせているわけではない。では、どうやって利益を出すのか。その方法は3つある。
1つが、「経費削減」。電気料金、コピー代なんでもコストを削減させればいい。2つ目が「預金金利」内部留保の運用益による利益だ。最後の一つが、管理部門社員による紹介により契約した場合の紹介料だ。紹介料として契約利益額の25%が「部門利益」として認定される。
これら3つの方法で非生産部門も利益目標を設定し、達成した場合は営業同様に"ボーナス"が配分される。
この利益重視型の「独立採算制度」が社員の意識を高め、高収益体質に見事変貌させた要因なのだ。